皆さんこんにちは。
この記事は
という方に向けた記事となっています。
読書初心者だと、どんな本を読めばいいのか分からないですよね。
そこで、100作以上小説を読んできたわたしが、「読みやすいな!面白いな!」と思った小説12作品紹介します。
大学生になるまで本を読まなかったわたしが、これから紹介する小説を読んで本の世界にハマりました。
ぜひ、参考にしてください。
随時、更新もしていきます。
初心者におすすめの小説12作品
こちらが一覧になります。
・君の膵臓をたべたい
・天気の子
・君を愛したひとりの僕へ/僕が愛したすべての君へ
・元カレの遺言状
・何者
・コンビニ兄弟
・コンビニ人間
・母性
・容疑者Xの献身
・人間失格
・星の王子さま
それぞれ見ていきましょう。
かがみの孤城
ポプラ社/著者:辻村深月
2017年刊行から2018年に本屋大賞を受賞した、辻村深月の代表作。
学校で居場所のない少年少女たちの、かがみのお城での生活が描かれるお話です。
2022年には劇場アニメ化され、累計170万部を突破しています。
いじめが原因で不登校が続いていた、中学生のこころ。
ある日、家の鏡が光り出し、おそるおそる鏡に入り込んだ先には海で囲まれたお城がありました。
そこには、こころと似た境遇を持った中学生が集められており、願いが叶う「願いの鍵」があるという。
学校に行けない中学生のリアルな感情が丁寧に表現されており、伏線も緻密に散りばめられています。
特に終盤にかけての展開には注目です。
ストーリーに引き込まれ、後半は読む手が止まらないはず。
幅広い年代の方に、読みやすい小説です。
こんな人に読んで欲しい!
・考察しながら読み進めたい人
・中学生特有の感情を思い出したい人
君の膵臓をたべたい
双葉社/著者:住野よる
2015年に刊行された、住野よるのデビュー作。
2016年に本屋大賞を受賞しており、アニメ映画化や実写映画化もされています。
膵臓の病気を抱えて過ごす少女とクラスメイトの少年の、秘密の日常を描く青春小説です。
偶然、病院で「共病文庫」と書かれた日記帳を拾った主人公。
日記帳はクラスメイト、山内桜良の物だと判明し、桜良は膵臓の病によって余命があとわずかだと知る。
その日から、桜良の秘密を知るクラスメイトとなった主人公は、桜良との何気ない日常を過ごすように。
桜良と過ごしていくうちに変わっていく主人公と、終盤に明かされるタイトルの意味には、涙が止まらないはず。
会話のテンポも良く、活字慣れしていない人にもおすすめの小説です。
こんな人に読んで欲しい!
・生きるとは何かを知りたい人
・タイトルで読むのをやめちゃった人
天気の子
角川文庫/著者:新海誠
「君の名は。」を手掛けた新海誠の作品です。
2019年に刊行に刊行されていて、映画も大ヒットしましたね。
愛する人のために走る様子に、心を動かされます。
高校を卒業した主人公・帆高は、進学を機にフェリーに乗って、2年半ぶりの東京へ向かう。
2年半前、ともに過ごした不思議な力を持つ少女の陽菜に会うために。
フェリーで思い出すのは、陽菜と過ごした日々。
運命に翻弄されながら生き方を選択し、世界の形を決定的に変えてしまう2人の物語。
読み終えたとき、あなたは2人の選択をどう思うか。
社会やルールに縛られながらも、願いのために必死に走る帆高に心打たれる小説です。
こんな人に読んで欲しい!
・今苦しい思いをしている人
・天気がテーマとなった小説を読みたい人
君を愛したひとりの僕へ/僕が愛したすべての君へ
早川書房/著者:乙野四方字
2016年に同時刊行された小説で、2冊合わせて1つの作品だと思いました。
「君を愛したひとりの僕へ」は『僕愛』、「僕が愛したすべての君へ」は『君愛』と呼ばれています。
パラレルワールド、すなわち並行世界がメインテーマとなっていて、読む順番によって感想が変わるのが魅力です。(わたしは「僕愛」→「君愛」の順番で読みました。ぐわぁぁぁ)
パラレルワールドの存在が明らかとなっていて、虚質科学という学問がある世界。
主人公の暦は7歳の頃大きな選択をすることになる。
それは、両親が離婚したため、どちらについていくかというもの。
父親と母親のどちらについていくかで、暦の運命が大きく変わることになる。
描写が丁寧に描かれていて、あたかもその場に居るような、上手く物語に引き込まれます。
選択の違いで「ここまで物語がガラリと変わるのか」と驚きました。
どちらから読んでも、いろんな意味で感動するはず。
こんな人に読んで欲しい!
・ラブストーリーが好きな人
・友人と感想を語りたい人
元カレの遺言状
宝島社/著者:新川帆立
2021年に刊行されていて、宝島社主催の「第19回『このミステリーがすごい!』大賞」の大賞を受賞している作品です。
2022年にはドラマ化されています。
奇妙な遺言を巡り、殺人事件や複雑な人間関係が絡む斬新なストーリーが特徴です。
お金に貪欲で敏腕弁護士の主人公・剣持麗子の元カレである森川栄治が遺言状を残した。
遺言には「僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲る」と書かれているのだ。
麗子は栄治の友人である篠田から、栄治を殺した犯人になれないかと相談される。
麗子は多額の成功報酬を受け取るため、篠田を犯人だと認めさせるべく、森川家主催の「犯人選考会」に参加することに。
敏腕で仕事のできる麗子ですが、実はお金に目が無いというギャップがあるなど、いい意味で物語を面白くしています。
また、相続だけではなく、不倫や株式などの色々な話が詰められています。
行動力のある麗子にあなたも読んでいてスカッとするはずです。
こんな人に読んで欲しい!
・ミステリー小説を読みたい人
・ドラマを見たことがある人
何者
新潮社/著者:朝井リョウ
2012年に刊行され、第148回直木三十五賞受賞しています。
就職活動を通して大学生の本音や自意識がが見え隠れする、リアルな大学生の就職活動を描く小説です。
就職活動を控えた主人公・二宮拓人は、同じ大学に通う同居人、神谷光太郎が主催する引退ライブへ向かう。
そこで、光太郎のかつての恋人であり、拓人が好意を寄せる田名部瑞月と再会した。
瑞月の留学仲間の理香が拓人たちと同じアパートに住んでいると知り、理香と同棲中の隆良を含めた5人で就活対策をするようになる。
本質を突かれた感じがして、読み終わった後とても疲れました。
最後のどんでん返しの展開にはビックリするはず。
今学生の人にも、学生だった人にも読んで欲しい小説です。
こんな人に読んで欲しい!
・何者かになりたい人
・就職活動のリアルを知りたい人
コンビニ兄弟
新潮社/著者:町田そのこ
2021年、「52ヘルツのクジラたち」で本屋大賞を受賞した町田そのこの著書。
コンビニ兄弟は、6編の連作短編小説となっています。
コンビニを舞台に繰り広げられる物語で、読むと心が温まる小説です。
九州エリアに展開しているコンビニチェーン店「テンダネス」。
店長は魔性のフェロモンを放出していて、老若男女問わず虜にしている。
そこで働くパート店員の光莉のひそかな楽しみは、店長を観察することで…。
悩みを抱えた人たちが多数登場し、テンダネスを心の拠り所としています。
読み終えたとき「悩みが軽くなる、心が温かくなる」と思える小説です。
ぜひ、あなたもテンダネスを訪れてみて下さい。
こんな人に読んで欲しい!
・感情移入したい人
・仕事や学校、プライベートで悩みを抱えている人
コンビニ人間
文藝春秋/著者:村田沙耶香
2016年に刊行されてから、同年に芥川龍之介賞を受賞している作品です。
主人公の古倉恵子は30代半ばにもかかわらず、恋愛経験もなくコンビニでアルバイトを続けていた。
18年間、コンビニで買ったご飯を食べ、コンビニで働くために眠るという。
幼少期の頃から普通の子供とは違い、その行動や言動はたびたび周囲を驚かせるほど。
大学生になると普通の人間らしく振舞えるようになれたが、やがて、周囲の普通の人間からも不審に思われるようになる。
そのとき、かつてのバイト仲間の白羽という男と再会したことで、これまでの日常が狂い始めることに。
この小説は、登場人物全員を含めて、「”普通”とはなんだろう?」と考えさせられます。
すべてが衝撃的で、読み終わってからもずっと考えさせられる小説でした。
こんな人に読んで欲しい!
・鳥肌を感じたい人
・読後、余韻に浸りたい人
母性
新潮社/著者:湊かなえ
2012年に刊行されたミステリ作品。
2015年には文庫化されていたり、2022年には映画化されています。
「愛されたい」、そう思う母と子のすれ違っていく心と悲劇に見舞われる様子が、見ていて心痛くなる小説です。
ある日、女子高生が自宅の中庭で倒れているのを母親が発見。
事故か自殺かで世間は盛り上がる。
娘を愛することが出来ない母親の手記と、母に愛されたい娘の回想、母性について考える女性教師の3視点で進む物語。
母親とは?母性とは?と考えさせられる小説となっています。
読み進めていく中で、「早く結末が知りたい!」と思う小説でした。
こんな人に読んで欲しい!
・母親とはどうあるべきか考えたい人
・ネバネバした雰囲気が好きな人
容疑者Xの献身
文藝春秋/著者:東野圭吾
2005年に刊行された東野圭吾の推理小説です。
第6回本格ミステリ大賞や第134回直木三十五賞を受賞しています。
愛する人のためにそこまで出来るのかと、まさしく「献身」というタイトルにふさわしいお話です。
天才数学者である高校教師の石神は、隣に引っ越してきた1人娘と暮らす隣人の靖子という女性に思いを寄せていた。
ある日、彼女たちが前夫を殺害した現場を目撃してしまう。
石神は2人を救うために完全犯罪を企てるが、かつての親友で物理学者の湯川が、その完全犯罪の解明に乗り出すことに。
ラストの結末は、タイトルの「献身」という言葉がふさわしいと納得してしまうほど。
ただ愛する人のためにそこまでできるのか、果たしてその行動は救いになるのか、と考えさせられます。
・推理小説を読んでみたい人
・愛情がテーマの小説を読みたい人
人間失格
新潮社/著者:太宰治
誰もが一度は聞いたことがある太宰治の人間失格です。
太宰治がこの世を去る前、最後に残した作品となっています。
主人公の大庭葉蔵は、人と関わることが恐怖だった。
そこで思い付いたのが、自分の気持ちを押し殺して道化を演じること。
道化を演じているうちは、人間と問題なく接することが出来ていた。
しかし、中学に上がると、周りの人間は自分が道化を演じていることに気付いているのではないかと恐怖するようになる。
そこから、酒と煙草と女と薬に溺れ、やがて自殺未遂をするように。
作品として重い空気を放っていますが、話は分かりやすく書かれています。
読み終わった後、あなたは葉蔵を人間失格と思うでしょうか?
こんな人に読んで欲しい!
・幼少期から人とのかかわり方に悩んできた人
・重苦しい話が好きな人
星の王子さま
著者:サン=テグジュベリ
1943年、アメリカで出版されました。
1度は題名を聞いたことがあると思います。
分かりやすいストーリーと強いメッセージ性がある小説です。
主人公の「僕」は、サハラ砂漠に不時着してしまった。
そこで出会った「星の王子さま」から、これまでの旅の経験を聞く。
その話を通して「僕」は人間として大切なものは何かを考えるように。
哲学的なお話で、考えることが楽しくなるお話だと思います。
人間の根底にある「本質」にも気づかされる1冊です。
・生きる上で大事な教訓を知りたい人
・想像するのが好きな人
ぜひ本を読むきっかけに
最後まで読んでいただきありがとうございます。
今回は読書初心者におすすめしたい小説12作品を紹介しました。
今回紹介した小説が、読書を始めるきっかけになったら嬉しいです!
コメント