「葬送のフリーレン」の世界を彩る花畑

こんにちは。

「葬送のフリーレン」にはたくさんの魔法が登場しますが、花畑はフリーレンの旅を語る上でとても重要な魔法となっています。

この記事ではフランメとヒンメル、そしてフリーレンの3人の花畑について紹介しています。

原作81話までのネタバレを含みます。

それでは行きましょう。

フランメと花畑

フランメはフリーレンの師匠で大魔法使い。

彼女は1000年以上前、魔族の襲撃を受けたエルフの集落で生き残ったフリーレンを弟子に取ります。

そして、人生を懸けて培った、対魔族への魔法の使い方や魔術コントールを継承しました。

フリーレンに教えていたのは戦いのための魔法です。

そのため、フランメと出会うまでは「魔法が好き」とはっきり言えていたのが、50年の修行の中で「ほどほど」に変わってしまいました。

そんなフリーレンに、とあることを頼みます。

頼みとは「自分の墓の周りを花畑にして欲しい」というもの。

戦いのために魔法を磨いていたフランメですが、子供の頃から「世界中の人が魔法を使えるようになって欲しい」という夢を掲げていました。

それは途方もない夢物語で、フランメの師匠「ゼーリエ」も彼女には実現不可能だと思っていました。

ですが、フランメは人類の魔法の開祖にまで上り詰め、夢を叶えます。

そんな彼女が大好きだった魔法は、両親から教えられた「綺麗な花畑を出す魔法」。

フリーレンは頼みを受け、墓の周りに花畑を添えたのです。

フランメとオオアマナ

少し脱線ですが、フランメとオオアマナという花の関係について考えていきます。

アニメ第10話ではフランメの墓の周りに、25話では幼少期のフランメともにオオアマナと思われる花が映し出されています。

このオオアマナにはどんな意味があるのでしょうか?

花言葉は「才能、無垢、純粋」です。

まず、「才能」という花言葉はフランメの魔法使いとしての才覚を表していると考えられます。

次に「無垢、純粋」です。

言葉の由来は、オオアマナの穢れの無い白い姿から来ていると言われています。

それぞれ、オオアマナとフランメの着ている洋服の色に注目して欲しいのですが、どちらも白ですよね。

上記で述べたように、フランメは子供の頃から「世界中の人が魔法を使えるようになって欲しい」という夢を掲げています。

普通に考えれば途方もない呆れるような夢物語で、ゼーリエさえも彼女には実現不可能だと思っていました。

ですが、フランメは人類の魔法の開祖にまで上り詰め、夢を叶えます。

その純粋たる行動は、フランメが年を重ねていく姿から分かります。

彼女は幼少期から穢れの無い白い服を、大人になってもずっと着ていました。

子供の頃の無垢で純粋な夢を叶えることが出来たこと、フランメの成長していく過程から「無垢、純粋」という花言葉はピッタリであることが分かります。

このようにオオアマナはフランメという人物を表すのに、ピッタリな花なのです。

ヒンメルと花畑

次にヒンメルと花畑についてです。

印象的なのはアニメ2話と27話。

まず、2話は「蒼月草」を探すフリーレンたちのお話です。

蒼月草とはヒンメルの故郷に咲いていた花の名前。

彼は旅の途中、フリーレンに「蒼月草をいつか君に見せてやりたい」と言います。

ですが、ヒンメルが生きているうちに蒼月草を見ることは叶いませんでした。

2話本編、蒼月草探しも難航しましたが、シードラッドの習性の助けもあって、ついに見つけることができました。

そんな見つけたときのフリーレンの言葉が「あるとは思っていたけど、」であることから、ヒンメルの言葉を信じていたことが分かります。

そして、ヒンメルの銅像に彼の故郷の花「蒼月草」を添えるとともに、花冠をかぶせました。

次に27話です。

幼少期のヒンメルとフリーレンの出会いが描かれています。

出会いと言ってもそれは偶然で、森に迷ったヒンメルにフリーレンが道を教えるというもの。

最初は道を教えるだけで慰めや気遣い一つもないフリーレンに冷たい印象を持ちますが、そんな心象を察してなのか花畑を出す魔法を使い、美しい花畑を出しました。

その光景を見たヒンメルは、初めて魔法が綺麗だと思ったのでした。

フリーレンと花畑を出す魔法

フリーレンは、ゼーリエから好きな魔法を聞かれたとき、「花畑を出す魔法」と答えました。

最初はフランメから教わった魔法で、それがヒンメルとの出会いに繋がっています。

花畑を出す魔法を使わなかったら、おそらく2人の人生は交わらなかったでしょう。

出会うきっかけを作ってくれた、巡り合いの魔法という訳なのです。

また、原作81話でフリーレンは言いました。

この魔法はね。ずっと昔に死んでしまった私の師匠が好きだった魔法なんだ。
だから出来るだけ使わないようにしていた。師匠を思い出すから。
けれども不思議だね。今はとても穏やかな気持なんだ。

山田鐘人、アベツカサ「葬送のフリーレン」:フリーレンより

その言葉にヒンメルは

君はきっと師匠と過ごした時間が幸せだったんだよ。
ただ幸せだっただけなんだ。
だから思い出していいんだよ。

山田鐘人、アベツカサ「葬送のフリーレン」:ヒンメルより

フリーレンにとって、花畑を出す魔法は幸せだった記憶の表れでもあることが分かります。

辛い過去によって「思い出さない」という選択を取っていたフリーレンからすれば、ヒンメルの言葉は心に響くものがあったはずです。

こう考えると、2話でヒンメルの銅像に花畑を出したのも、ヒンメルの思い出はフリーレンにとって幸せだったことの裏付けにもなります。

花畑を出す魔法は、過去の幸せを思い出せる優しい魔法であり、出会いを与えてくれた巡り合いの魔法でもあるのです。

まとめ

最後まで読んでいただきありがとうございます。

今回は「葬送のフリーレン」を彩る花畑について紹介しました。

花畑と花畑を出す魔法は、「葬送のフリーレン」の独特な世界観を支えている重要な要素なのです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました