「ガールズバンドクライ」河原木桃香について考察・感想「ごめんね、ごめん」の意味など

こんにちは。

この記事では「ガールズバンドクライ」に登場する「河原木桃香」について、「ごめんね、ごめん」の意味や作中で気になった点について考察しています。

あくまで個人的な解釈、妄想なので「こんな考えもあるよね」くらいの感覚で楽しんでもらえると嬉しいです。

ネタバレを含むのでご注意ください。

それではいきましょう。

「ごめんね、ごめん」の意味と仁菜の感情

まず結論からですが、「ごめんね、ごめん」はダイヤモンドダストの元メンバーたちへの罪悪感から言った言葉だと考えています。

その理由について、順を追って述べていきます。

アイドル路線を受け入れなかった理由

まずはどうして桃香がアイドル路線を受け入れられなかったのかについてです。

桃香が掲げるバンド像ですが、2話で少し触れられています。

「バンドってさ、言いたいことが溜まりに溜まっているやつが集まってやるものだと思うんだよね」

「ガールズバンドクライ」2話:河原木桃香

この言葉から、桃香のバンド像が分かりますね。

仁菜とすばるをバンドに引き入れたのも、このバンド像に当てはまるからだと考えられます。

まず仁菜は感情を余すことなく真っ直ぐ歌に乗せられる心を持っています。

そして、すばるは第5話でこんなことを言っていました

「怒りも喜びも悲しさも全部ぶち込めるのがバンドの良いところ!」

「ガールズバンドクライ」5話:安和すばる

すばるも桃香に近い考えをしていることが分かります。

つまり、桃香は「自分たちの言いたいことや不満をぶちまけてこそバンドだ!」と言いたいのではないでしょうか。

仁菜をバンドに誘った理由ですが、8話で分かりましたね。

仁菜の歌う姿がまるで昔の自分のようで、その歌をただ横で聞いていたかったからでした。

対してアイドル路線に突き進んだダイヤモンドダストはどうでしょう。

アイドルとはいわゆる偶像で、自分たちのすべてを覆い隠しファンの求める理想を演じなければなりません。

このように、桃香の掲げるバンド像とはかけ離れているわけです。

中立の桃香

ですが、変わってしまったのはダイヤモンドダストではなく、桃香自身。

5話で、桃香が当時のダイヤモンドダストについて口を開きます。

「当時のダイヤモンドダストが何を目指してたか知ってる?ガールズバンドで婆さんになってもオリジナルメンバーで続けようって、絶対にやめないって、音楽性も主張もない、目指していたのはそれだけ」

「ガールズバンドクライ」5話:河原木桃香

つまり、方向性も主張もないバンドだったのを、桃香が最初にバンド像を持ち込んでしまったわけです。

方向性も主張もなく、約束がおばあちゃんになっても続ける事であれば、アイドル路線でもできるはず。

※8話でダイダスメンバー全員が泣く泣くアイドル路線に変更していたことが分かりました。

しかし、桃香はバンド像を掲げてしまい、音楽性を曲げることが出来なかった。

自分に嘘は付けない。

だからこそ、一人で目標までのレールを降りてしまった。

そして、続けて言います。

「だから、悪いのは私なんだ」

「ガールズバンドクライ」5話:河原木桃香

この言葉から元メンバーたちに対して約束を破ってしまったという罪悪感を持っていることが分かります。

そして罪悪感を持つからこそ、今のダイヤモンドダストに対して肯定も否定もする権利が無いと思っている。

折り合いを付けずにここまで来ています。

だからこそ、今のダイヤモンドダストに対して中立を掲げている。

感情をさらけ出す仁菜

しかし、仁菜は一貫して自分の感情をさらけ出しました。

「私はただ、桃香さんがやってたダイヤモンドダストが好きなんです!」
「だから、負けて欲しくないんです!」
「納得もしてないのに自分が悪い、向こうが正しいなんて、そんな嘘言って欲しくないんです!」

「ガールズバンドクライ」5話:井芹仁菜

桃香の過去を聞いても、感情で語ります。

「桃香さんの歌が好きだから。私の心を動かしたのはあの時のダイヤモンドダストだから。桃香さんだから」

「ガールズバンドクライ」5話:井芹仁菜

この後、桃香は仁菜に「馬鹿だな」と言いますが、これは自分にも言っているのではないのかなと。

馬鹿じゃなければ、居酒屋で大人げなく大声で言い合って、びしょびしょになることなんてしません。

普段は一歩引いた立場にいるなど、大人として対応していた桃香は、初めて仁菜と同じステージに立ちました。

お互いがびしょびしょになっているのは、同じステージで話しているという表れなのかなと。

(そう考えると、すばるにウーロン茶をかけたのも同じステージに立たせて置いてけぼりにしたくなかったからなのかもしれないですね)

そして、仁菜のお陰で馬鹿になれたからこそ、また、お酒の力もあったからこそ心にある気持ちを呟きます。

それが元メンバーへの罪悪感で、約束を破って申し訳ないという気持ち。

これが帰り道にボソッと言った「ごめんね」、「ごめん」の意味なのではないでしょうか。

土足で人の心に入り込む仁菜

5話の中盤で桃香は仁菜に言いました。

「人ん中に土足でズカズカ入ってきやがって」

「ガールズバンドクライ」5話:河原木桃香

仁菜だけが「ごめんね」の真意に気付けたのは、土足のまま桃香の心に入れたからじゃないでしょうか。

感情という靴を脱がず、感情剥き出しのまま桃香の心に上がった仁菜は、桃香が持っていた罪悪感を引き出しました。

だからこそ、「ごめんね」の意味に気付いたのかなと。

6話の桃香:ギターの弦と紫色のオーラ

桃香は5話で吹っ切れたかのように思えましたが、まだまだ悩みや葛藤がある様子でした

目標を決めないのも、桃香の中で色々な考えがあるからなのでしょう。

それでも仁菜の感情に揺さぶられてきている、そんなことを6話で描いていたように思えます。

理由は2つあります。

ギターの弦

1つはギターの弦です。

仁菜のバンドにかける思いを聞いてギターを鳴らすのですが、その時半分まで弦を鳴らします。

これはつまり、仁菜に心を動かされかけているということを間接的に描いているのではないかなと。

紫色のオーラ

そして2つ目は最後に桃香が出していた紫のオーラ(?)です。

紫は、赤と青を混ぜ合わせて出来ます。

赤は仁菜、青は桃香です。

おそらく、捨てたくなかったものを持っている仁菜と捨ててしまった桃香という対比で、仁菜に心を動かされかけている。

そんな心情を色で描いているのかなと。

まとめ

最後まで見ていただきありがとうござます。

この記事では桃香について「ごめんね、ごめん」の意味や作中の気になった点を考察しました。

そろそろ折り返し地点に突入しますが、今後の展開がどうなるのかまだまだ目が離せないので、次の放送日まで正座して待っていましょう。

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