「響け!ユーフォニアム」考察【アンサンブルコンテストに出てきた「みぞれ」と「窓」について】

こんにちは。

「特別編 響け!ユーフォニアム〜アンサンブルコンテスト〜」にて、久美子とみぞれの会話の中に出てきた「窓」。

これはどういう意味なんだろう?と気になりませんでしたか。

この記事では「みぞれ」と「窓」の関係について考察していきます。

個人的な解釈です。「こんな考えもあるよね」程度で楽しんでもらえると嬉しいです。

「アンサンブルコンテスト編」および「リズと青い鳥」のネタバレを含みます。あらかじめご了承ください。

「みぞれ」と「窓」について考察

この「窓」というのは、みぞれの心を表しているものだと考えています。

「アンサンブルコンテスト」における「みぞれ」と「窓」

アンサンブルコンテスト編、通称アンコン編でみぞれと久美子の間で意味深な会話がありました。

それは、みぞれが久美子に対して言った「窓開けるの上手いね」というもの。

この会話の中でどんな意味が込められているのか、考察していこうと思います。

久美子が窓を開ける

最初、みぞれが内側から窓を開けようとしますがなかなか開かず、久美子が外側から開けるという流れがありました。

みぞれは元々かなり内向的で、他人に心を開くのが得意ではありません。

ですが、久美子のような人間にアプローチをしてもらうことで、心を開きやすくなることは過去の出来事で実証済みです。

この流れは、久美子が他人に寄り添えたり、支えられる才能があることを表現していると考えられますし、同時に、みぞれが彼女に気を許しているように思えます。

みぞれがサッシをなぞる

次に、みぞれがサッシを指でなぞって「指汚れちゃいますよ」と言われるシーン。

「ちょっ!指汚れちゃいますよ」
「うん」
「いや、うんではなくて」

「特別編 響け!ユーフォニアム〜アンサンブルコンテスト〜」:「鎧塚みぞれ」・「黄前久美子」より引用

指が汚れるというのは、心を開く時は自分の汚いところにも向き合わないといけないこと

また、汚れるほど使われていなかった=みぞれが長い間心を閉ざしていたということなのかなと思います。

そして久美子の反応に、みぞれは「うん」と返しました。

これは、みぞれが自分と向き合う決心をしていることの表れなのかなと。

また、久美子がポケットティッシュを出すのですが、この場面でも彼女の寄り添える力を意味しているように思えます。

窓開けるの上手いね

そして唐突な「窓開けるの上手いね」。

「窓開けるの上手いね」
「えっ?」
「さっきちょっとしか開かなかったから」
「ああ、内側からだとコツがいるのかもしれませんね」
「そうじゃない」

「特別編 響け!ユーフォニアム〜アンサンブルコンテスト〜」:「鎧塚みぞれ」・「黄前久美子」より引用

「窓開けるの上手いね」は、すなわち「心を開くのが上手いね」というのを比喩していると思われます。

これまで久美子は色々な人の心を開いてきましたよね。

また、久美子がさりげなく言った「内側からだとコツがいる」という言葉。

みぞれは「そうじゃない」と言いますが、上記で少し触れたように「心を開くことは久美子のようなきっかけとなる人がいなければ難しい」ことを暗示していると推察できます。

窓開けるの上手で嬉しかった

「窓開けるの上手で嬉しかった」

「特別編 響け!ユーフォニアム〜アンサンブルコンテスト〜」:「鎧塚みぞれ」より引用

これは、「久美子が私の心を開いてくれて嬉しかった。」

「支えたり寄り添ってくれてありがとう。」

そんなことを伝えているように思えます。

アンコンに出場するか聞くシーン

次は、みぞれにアンコンへ出場するのか聞くシーンです。

「窓、閉めますか?」
「ううん、いい」

「特別編 響け!ユーフォニアム〜アンサンブルコンテスト〜」:「鎧塚みぞれ」・「黄前久美子」より引用

このシーンですが、少しだけ窓が開いています。

これは、みぞれとの適切なパーソナルスペースを久美子が自覚なしに把握していることが伺えるシーンです。

つまり、みぞれにとって居心地が良い状態というのを理解しているということ。

また、久美子の「窓閉めますか?」を断った理由についても、自分の心と向き合うと決めたみぞれの意思表示なのかなと思います。

このように、「響け!ユーフォニアム」において、「みぞれ」と「窓」には切っても切れない関係があるのでした。

「リズと青い鳥」における「みぞれ」と「窓」

また、「響け!ユーフォニアム」のスピンオフ作品である「リズと青い鳥」にも、みぞれと窓に深いつながりがあると思われる描写がいくつかあります。

みぞれの本音

まず、序盤のシーンで窓に向かって

「本番なんて一生来なくていい」

「リズと青い鳥」:「鎧塚みぞれ」より引用

と呟くシーンがあります。

これは当時のみぞれの本心でした。

メタ的な演出として、登場人物の心を窓で表現することがありますが、このシーンもその例に漏れずみぞれの心が表されていました。

ここで、「みぞれ」と「窓」に並みならぬ関係があると分かります。

久美子と麗奈の演奏

みぞれが校舎裏でソロパートの演奏をする2人を窓から見るシーンがあります。

みぞれは、久美子たちを見つけて窓を少し開けるのですが、演奏を少し聴いてすぐに閉めてしまいました。

この演奏を聴いていた夏紀は「強気なリズって感じだった。じゃあ元気でなって」という感想を言っていることから、みぞれもそれに近い感覚を持ったのでしょう。

そして、この時のみぞれは自分をリズだと思っており、青い鳥を逃がすことは考えられないと言います。

だからこそ、演奏が自分にとっては理解できず目を向けたくないものなので、窓を閉めたのかなと。

ここでも、リズを逃がすことはできないというみぞれの本心を窓で表現していました。

このように「リズと青い鳥」でも「みぞれ」と「窓」には深いつながりがあることを見て取れます。

まとめ

この記事では「みぞれ」と「窓」の関係について考察しました。

「響け!ユーフォニアム」は演奏やキャラクターたちの成長のみならず、こういった細かいところからも登場人物の心情が分かるアニメで、とても細部まで作り込まれています。

2024年の4月から久美子3年生編も放送されているので、ぜひ見届けましょう。

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