こんにちは、アイスです。
この記事は『すずめの戸締まり』について考察しています。
考察していることは
・ダイジン・サダイジンについて
です。
もし、人の考察を読みたいという人はぜひ見ていってください。
あくまで妄想の域を出ないということをあらかじめご了承ください。
なぜ「すずめの戸締まり」なのか
どうしてタイトルが「すずめの戸締まり」なのか考察していきたいと思います。
個人の解釈だということをあらかじめご了承ください。
「すずめの戸締まり」は、4歳の鈴芽へ「いってきます」と言う鈴芽を描いていることから、付けたタイトルなのかなと考えました。
常世は見る人によって形を変えます。
鈴芽が見た常世は4歳の頃に見たままでした。
つまり、鈴芽の心は4歳の頃のまま、時間が止まっているのです。
さらに、その故郷の町は燃えさかっていることから、東日本大震災は鈴芽にとって深い傷を負わせた出来事だと考えられます。
4歳の子供にとって、母親という存在は世界そのものだと思います。
ですが、高校生になって草太と共に日本各地で色々な人と交流を交わすことで、大切な人を見つけるようになり、世界が広がっていきました。
『すずめの戸締まり』はそんな高校生の鈴芽が、未来に目を向けて、12年前の鈴芽の背中を押してあげることで終わります。
あなたは光の中で大人になっていく。
新海誠『すずめの戸締まり』:岩戸鈴芽
私はね、すずめの、明日
新海誠『すずめの戸締まり』:岩戸鈴芽
このように今の自分がどう思っているのか整理して、12年前の鈴芽の背中を押しています。
そして、「戸締まり」の意味を調べてみると、「外出時に家の鍵を閉めること」と出てきました。
つまり「すずめの戸締まり」とは、「鈴芽が自分の心を整理して「いってきます」と戸締りし、未来に向かって外へ出ようとする物語」と解釈することも出来ます。
このように、鈴芽が未来に向かって外へ歩んでいく物語を描いていることから「すずめの戸締まり」なのかなと考えました。
ダイジン・サダイジンについて考察
ここからは、私自身のダイジンとサダイジンについて『すずめの戸締まり』の物語性から考察していこうと思います。
もしかすると、私の文章や組み立てが下手で分かりにくいかもしれません。
また、個人的な解釈であることを前提に見ていただければと思います。
結論から言うと、「ダイジンは4歳の鈴芽」「サダイジンは環」ということを間接的に表しているのではないかと考察しました。
上記で『すずめの戸締まり』は、「鈴芽が自分の心を整理して「いってきます」と戸締りし、未来に向かって外へ出ようとする物語」と解釈しました。
つまり、この物語は鈴芽の心に焦点を当てた物語というわけです。
ということは常世の光景というのは、鈴芽の心を表しているとも考えられます。
そう考えると物語の中でミミズというトラウマを、鈴芽なりに克服しないといけません。
私は、その克服が常世でのミミズとの戦いであり、克服に必要なピースが「4歳鈴芽と環」であると考えています。
つまり、「4歳鈴芽と環は鈴芽のトラウマを封印する要石としての役割であるのでは?」ということです。
ミミズは要石によって封印されており、その要石はダイジンとサダイジンでしたよね。
よって、「ミミズ=鈴芽のトラウマ」としたとき、「ダイジン=4歳の鈴芽」、「サダイジン=環」なのではないかと考えます。
ダイジン=4歳の鈴芽である理由
ダイジンが4歳鈴芽である理由について、共通点を出してみました。
- ダイジンは鈴芽に、4歳鈴芽は環に「うちの子になる?」と言われ、途中で拒絶される
- どちらも悪気なく4歳鈴芽は環の人生を、ダイジンは鈴芽と草太の時間を奪ってしまった
- どちらもただ純粋に一緒にいたかっただけ
このようにダイジンと4歳鈴芽には共通点があります。
どちらも手を差し伸べられ、純粋に一緒にいたいと思っています。
サダイジン=環である理由
次にサダイジンが環である理由について、共通点を出してみます。
- ダイジンとまるで親子関係のような様子が、鈴芽と環の関係に似ている
- どちらも強い責任感がある(サダイジンはミミズと真っ向から戦っていたからなど)
- どちらも途中から鈴芽の旅に付き添っている
このようにサダイジンについても環との共通点を見つけることが出来ます。
ダイジン・サダイジンと「4歳鈴芽と環」
ここからは
- 要石の意味
- トラウマを封印していた時の「4歳鈴芽と環」という要石
- 「4歳鈴芽と環」という要石が抜けた時
- 常世にてトラウマを克服できた時の「4歳鈴芽と環」という要石
の順番に考察していきます。
要石の意味
まずは要石の意味です。
要石の意味をネットで調べると、「物事の支えとなる大切な事柄や人物」と出てきました。
つまり、鈴芽のトラウマに対して「4歳鈴芽と環」が要石だと考えられます。
では、トラウマを封印していた時の「4歳鈴芽と環」について考えていきます。
トラウマ封印していた時の4歳鈴芽と環という要石
物語の最初は、鈴芽のトラウマに対して蓋をし、完全には封印しきれていないという形だったのかなと思いました。
まず、常世でミミズと対峙した時、鈴芽の故郷は炎で燃え盛っていたことから、鈴芽の心に深く傷が入っていたことが分かります。
この段階では鈴芽はトラウマに向き合えていなかったという見方が出来ます。
その理由として、「鈴芽が母親との別れを精算できていないこと」「環に対して罪悪感を抱えながら過ごしていること」があるのかなと。
母親を探して草原をさまよい歩く夢を見ていたり、環に対して「時間を奪っている罪悪感が拭えない」と考えていました。
このことから、高校生鈴芽が4歳鈴芽の記憶と環にすがってしまっていることで、トラウマに蓋をしたままの状態であると考えられます。
「4歳鈴芽と環」という要石が抜けた時
さて、ストーリーにおいて要石であるダイジンとサダイジンが抜けたことで、ミミズは現世に飛び出ようとします。
要石が外れた時は、鈴芽にとっても大きな進歩がありました。
ダイジンが抜けた時は草太との出会いがありましたよね。
そして、サダイジンが抜けた時は環の本音を知ることができました。
どちらにも進展がありました。
つまり、要石が抜ける=鈴芽がトラウマと向き合うための準備だと解釈することもできます。
- ダイジンが抜けた=4歳鈴芽が母親とは違う外の世界を見ようとする(草太や千果たちとの交流)
- サダイジンが抜けた=環と本音で思っていることを伝え合うことで決別しかける
このように鈴芽のトラウマに対して機能していた2つの要石が抜けることになりました。
ですが、抜けたからこそ、鈴芽はトラウマに向き合えるようになったと考えられます。
再び「4歳鈴芽と環」が要石としての役割を果たした時
物語終盤、要石となったダイジンとサダイジンをミミズに突き刺すことで、常世での戦いは終わります。
この時の「ダイジン=4歳鈴芽」は、旅を通して大切な存在を見つけ、いろいろな人に支えられていることを実感し、世界が母親だけではないことを知りました。
そして「サダイジン=環」についてもお互い黒い本心を晒けだし、それでも愛情があるのだと再確認しています。
鈴芽の中で「4歳鈴芽と環」という要石への気持ちに整理がついた=自分自身のトラウマに立ち向かえるようになった。
そして、ミミズ(トラウマ)を封印(克服)することができた。
現世ではなく常世でミミズを封印できたことについても、常世という鈴芽の心を描いているからこそ、心に刻まれているトラウマを克服することが出来たと解釈できます。
ダイジン・サダイジンについて考察-まとめ
ここまで見ていただきありがとうございました。
あっちこっち話が行って、分かりづらかったと思います。
つまり、こんなことが言いたかったです。
- 「常世=鈴芽の心」であり、「ミミズ=鈴芽のトラウマ」、「ダイジン=4歳の鈴芽」、「サダイジン=環」。
- 旅に出る前の鈴芽の抱えているトラウマは、母親の存在がすべてであった「4歳鈴芽と環」が要石となることで蓋をしていた。
- ですが、「4歳鈴芽と環」という要石が抜けたことで、抱えるトラウマに向き合うように。
- 旅をしながらダイジンを通して4歳鈴芽は、母親以外にも世界があるのだと知ることが出来た。
- また、旅をしながらサダイジンを通して環と本音で言い合うことができ、環との愛情を再確認することが出来た。
- そして常世にて、鈴芽にとって蓋をしていたトラウマの要石である「4歳鈴芽と環」への気持ちの整理がついたから、トラウマを克服することができた。
- それがトラウマを克服した=ミミズを封印したことに繋がる。
よって、「ダイジンとサダイジンは間接的に4歳鈴芽と環を表現している」と考えました。
まとめ
今回は『すずめの戸締まり』について、なぜ「すずめの戸締まり」なのか、ダイジン・サダイジンについて考察をしました。
後半は特に私の文章や組み立てが下手で分かりにくいかもしれません。
改めて、こんな解釈もあるよね程度で見てもらえると助かります。
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